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映画「青い目のロバ」 [映画の感想]

なんでも外界は雪が降っているそうで。きょうは仕事が休みなので、一歩も外に出ていないどころか、カーテンを開けてもいません。いいんだ、どうせ私はこじらせ女…という自虐ネタはもう止めようと思い続けています。

それよりも世間は「バレンタインデー」ですね。Googleもまたトップページでちょっとしたゲームを提供してくれています。
Googleのロゴ上で、チョコを作ってSNSで送ることが可能に

材料を組み合わせてチョコを作るというものですが、イチゴが選べるんですよ。あとサクランボも。これはもう作るしかないな…ということで、やってみました。いいんです、自己満足です。
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そういえば、先日、いつもお世話になっている友人に日ごろのお礼にと所謂「ともチョコ」をあげたんです。その友人は学生時代に豚を研究の対象としていたので、豚をモチーフにしたチョコを用意しましてな。ここまでは我ながらよくやったと思うのですが、肝心の渡すときに失敗しました。「○○は豚の研究してたよね」といったことを言うつもりが、「○○は豚だよね」と少々端折りすぎてしまいまして、口は災いの元とはよく言ったものです。気をつけよう。
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さて、前置きが長くなりましたが、映画「青い目のロバ」について。
ソ連の短編映画で、日本では1957年に公開されたそうです。

神の不在ではなく、人間の良心の問題ではないか度:★★★☆☆



物語の舞台は、ロシア革命以前だとする字幕が出たような気がするんですけど、ちょっと自信がありません。主人公は、寡婦マグダナ。幼い子ども3人を抱え、ヨーグルトの行商をして糊口をしのいでいます。
働けど働けど…という状況で、彼女は静かに絶望を募らせていきます。そんななか、一筋の光明が差し込みます。それは、子どもたちが拾ってきた瀕死のロバ。彼女は当初、反対しますが、子どもたちの熱意や村人たちの温かい支えにより、ロバを飼うことに。ロバはみるみる元気になり、子どもたちには笑顔が戻ります。そして彼女の行商にもロバは大きな助けとなる…はずでした。

はい、不幸フラグたった!たったよ不幸フラグ!

としか思えない、この展開。上映会場で身をよじりました。予想は裏切られることなく、物語は悲劇的ラストへと突き進んでいきます。

なにがひどいって、ラストの法廷シーン。ロバの所有権をめぐり裁判が行われます。マグダナの正当性を訴えるため村人たちが法廷に駆けつけ、また、もともとの所有者であった商人のロバに対する"非人道的扱い"も露呈します。これは、マグダナにロバの所有が認められるのでは…といやがうえでも期待は高まりますが、結果はマグダナの敗訴。ロバとともに希望も奪い去られ、マグダラの顔は再び悲しみと絶望に覆われるのでした。

ざっくりこんな話です。49分の短編映画なんですが、密度で言ったら3時間映画に匹敵するレベルだと思います。

個人的には、イデオロギー的な側面を強く感じました。腐敗した支配層vs虐げられる民といったわかりやすい対立構造もありましたし、村人の「耐えていれば、かならずよくなる」といった台詞も映画を超えた背景がありそうです。とはいえ、"だから立ち上がれ"というプロパガンダ作品というわけでもないんですけど。

参考:
本作の「映画の豊かさ」といった側面について、映画監督の篠崎誠さんが詳細に解説してくださってました。
「レゾ・チヘイーゼについてーー特集 グルジア映画の世界」



そのほか、印象に残った点を2つほど。

まずは、マグダナを演じた女優さんの顔。まるでピエタから抜け出てきたみたいで、悲劇がほんとうに似合う顔でした。
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ちなみに、これが息子のミホ。2PMのニックンに似てますよね。
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2つめは、ロバの扱い。商人が蹴るは、バンバン地面に叩きつけるはで、「ど、動物虐待…!」と思わずにはいられないレベルです。どうやって撮影したんでしょう。わざわざ死体のロバを用意したのか、はたまた麻酔で眠らせたか……


てなところで。
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