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絵本「おおきな木」シェル・シルヴァスタイン [東方神起]

「TREE」のMCでチャンミンが言及している(ついでに、シルベスター・スタローンのコントまで披露することもある)絵本「おおきな木」を母が買ってきたので、読ませてもらいました。

以前は篠崎書林から「ほんだきいちろう」さんという方の訳で出版されていたそうですが、現在はあすなろ書房から村上春樹さんの訳で出版されています。我が家にやってきたのも、この村上春樹バージョンです。

ほのぼのとした作品なのかと思いきや、とんでもなくビターで、狂気と紙一重の作品でした。
まあ、でも人生ってそんなものなのかもしれません…と空っぽで薄っぺらの私がしみじみ語ったところでまったく重みはありませんけれども。

以下、たいして書いていませんけど畳みます。



「おおきな木」は1人の少年と、彼のことが大好きな木の話です。

原題は「The Giving Tree」というそうで、こちらのほうがより直接的にこの物語における木の役割を表しているかもしれません。
少年が求めれば、木はなんだって与えます。果実であったり、枝葉であったり……挙げ句の果てには幹すらも。人生の節目節目で姿を見せる大人になった少年は、当然のようにそれらを受け取り、また立ち去っていきます。

木は再び少年が訪れるのをいまかいまかと待ちわびながら、それでも幸せだと言うのです。

読みながら次第に、ページを繰るのが辛くなってきます。心の中では「お願いだから、もうこれ以上奪わないで!」と絶叫ですよ。もう、なんだこの絵本。

少年のジャイアンぷりが際立ってはいるものの、木にしたってこの"無償の愛"っぷりは一歩間違えればホラー。もし木が動けたら、少年をがんじがらめにして離さなかったかもしれません…といった戯れ言はさておき。

物語の結末は、与え続けてすべてを失った木と、奪い続けて結局なにも手元に残らなかった少年(もはや老人ですけど)が、最後にはまた、ともに寄り添い生きていくというもの。このハッピーエンドでもアンハッピーエンドでもない感じがすごい。「幸せ」ってなんなんでしょうね。


てなところで、以上。
とても面白い作品でした。



ついに私も、「読んだことある人」として正々堂々と手を上げることができますね!


おおきな木

タグ:tree
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