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映画「時をかける少女」(2010年) [映画の感想]

原田知世主演の映画や細田守監督のアニメ映画の”その後の話”です。

この映画に2時間は不要じゃない?度:★★★★★



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主人公は高校生の女の子。両親は離婚しており、母と二人で生活している。母は近くの大学で化学(詳細不明)を研究している。幸せな日々は母の交通事故で一転する。一命は取り留めたものの、意識不明の状態は戻らない。病室のベッドの傍らで涙をこぼす主人公。そのとき、母が突然意識を取り戻し、主人公にある願いを告げる。それは、母の職場の引き出しにしまってある薬を飲んで過去に行き、ある人にある言葉を伝えてほしい、というものだった。

ええと、面倒くさくなってきたので、以下ざっくり。
で、主人公は薬を飲んで過去にタイムリープするわけです。でも、母が指定した1972年ではなく1974年。途方に暮れた主人公ですが、偶然知り合ったSF好きの映画青年の下宿に転がり込み、なんとしても母の願いを叶えるべく奔走します。そしていつしか、映画青年との間に淡い恋心が芽生え・・・といった感じで。


安田成美演じる主人公の母親は、始めアメリかよ的不思議キャラなんですが、過去の彼女はしごくまじめな少女で、そのギャップに違和感あり。そもそも、主人公に託した願いが、第三者からしたら別に、娘をタイムリープさせてまで急いで叶える必要のあるものだったとは思えず、共感し辛い。
主人公が1974年に出会う青年は、映画監督を目指していて、8mmで映画を制作しており、そのときのフィルムが最後、一応泣かせるための小道具として使われるわけだが、映画の内容があまりにあまりで、残念ながら少しも泣けない。
タイムリープもののお約束の一つといってもいいのが、記憶は失っても心は覚えている、というものだと思う。本作でもそれが重要な要素となっているが、現代に戻ってきた主人公が映画のフィルムを観て、全然感動できない稚拙な筋立てにもかかわらず、理由もわからず涙するシーンは、フィルムが彼女の手元に残っている時点で予想される流れなので、観ているこちらはほらやっぱり的な印象しか持てない。
主人公の母親の運命の相手が未来からやってくるのだが、ちょっと光沢ある服を着てたのが笑えた。未来的なるものはやっぱり光ってなくちゃねと、よくわからない共感を覚えた。
本作についてはまったく予備知識なしで観たので、物語の途中で、主人公の母親が、いわゆる原田知世のその後だったと気づいた瞬間は、この映画のなかで私が一番物語を楽しんだ瞬間だったかも。そうだとわかると、離婚した理由も理解できる。彼女には本当に大切な人がすでに(未来に)いたから。たとえ記憶は失っていたとしても。そういうのってきっと、近くにいると伝わってくるものではないかなと。
1974年の風景は、よく再現されていたと思う。主演の仲里依沙もかわいらしい。ちょっとがに股走りっぽいところも含めて。
全体的に残念な感じの仕上がり。もっと面白くもできたのではないのかなと、観終えた後で首を傾げた。この内容で2時間はいらないと思う。「時をかける少女」なのに、停滞、間延びしているように感じてしまうのは痛い。


公式サイト
http://tokikake.jp/indexp.html

個人的にはアニメのほうがお奨めです…

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  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
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