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映画「旅人は夢を奏でる」 [映画の感想]

書いた文が全部消えました。心が折れそうです。


フィンランドの映画監督ミカ・カウリスマキ監督によるロードムービー。
観た数日後に「ああ、良い作品だったな」と思う、そんな作品でした。ちょっとベタかもしれませんが、ロードムービーって人生の縮図みたいだなと思います。

以下、ネタバレなの念のためご注意ください。

本作における生活習慣病への心配度:★★★★☆





35年ぶりに再会した父子の物語です。

登場人物の心情がくどくどと語られることはありません。なので観る側は、無造作に段ボールに突っ込まれたまま部屋の片隅に放置されたビニールプールであるとか、必死に凧揚げをする姿であるとか、語られる寓話であるとかから推測するしかないのですが、それらは雄弁に彼らの心情を語ってくれます。
また、同様に登場人物の背景、いまそこにいる経緯などについて具体的に説明されることもないのですが、劇中に「あれ?」と思わせるエピソードを挿入しておき、後の展開で「ああ、そういうことだったのか」と納得させるという、一種の精神浄化的な演出がちょいちょいあります。

とくに印象に残っているシーンは2つ。
最期に「寓話」を語る父と、それを見つめる息子。思うに、父が「語るべきこと」はほかにも山ほどあるはずなんです。でも「寓話」を語る男の"どうしようもなさ"と、そこから確実に何かを受け取っている息子の姿に胸を打たれました。
もう1つは、ラスト、ピアニストである息子の公演シーン。言葉はありませんが、ピアノの音色が息子の心境をなによりも語ってくれていたと思います。物語の前半にも息子がピアノを弾くシーンがありますが、そのときと音色がまったく異なっていました。

てなところで。
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