ドラマ「メジャークライムス シーズン1」

海外ドラマが好きでよく見るのですが、好きな作品がシリーズ化されて長く続くのは嬉しいものです。

とはいえ、正直なところ面白さのピークはシーズン2~3あたりで、あとは惰性で見続けるというのがほとんど。既視感を覚える展開、ドギツサばかり増していくエピソード、老けていく俳優陣…どこまで追い続けられるかは偏に、その作品に対する愛着もしくは視聴することの習慣化にかかっています。

いま私が見続けている海外ドラマでこれに相当するのが、「CSI ラスベガス」と「クリミナル・マインド」の２つ。
この２作品に関してはグダグダ過ぎて、いつ終わってもおかしくないと思いつつ、実際に打ち切られたら寂しさを覚えるくらいには生活の一部になっています。10年近く見てますしね…そりゃ私も役者も老けるよって話です。



シリーズは終わってしまったものの、最後まで楽しませてくれたドラマとして思い浮かぶのは、「フレンズ」「ソプラノズ」「クローザー」の3つ。比較的最近のものからピックアップしています･･･って、「フレンズ」は新しくないな！

「フレンズ」は私の中で、米コメディドラマの典型です。そういえば、メインキャラクターの1人に「チャンドラー」というのがいましたね。


チャンド～リ、チャ～ンド～ラ…

すみません、ちょっと別の世界にトリップしていました。幸福度が3アップした！


「ソプラノズ」はグダグダなマフィアの日常をグダグダに描き続けるという大変クールな作品でした。オープニングも、ビヤ樽みたいな腹をした禿おやじが車に乗っているだけなのにめちゃくちゃカッコいい。
エンディングは、「え、この人気シリーズの結末がこれ？？？」と戸惑うほどのあっけなさで、それはそれで「ソプラノズ」らしかったかなあと思います。

主演のジェームズ・ギャンドルフィーニが2013年に亡くなっていたことを知ったときは寂しかったです。映画「ゼロ・ダーク・サーティー」で好演していたのを見たのが、私にとっては最後となりました。

「クローザー」も面白かったですねえ。

ヒロインの女刑事ブレンダリー・ジョンソンをはじめとする主要キャラクターがどれも人間味溢れていて魅力的。また、刑事としてはピカイチの才能を持つ彼らが犯人を突き止め自供させる瞬間には、ある種のカタルシスも。本当にすばらしい娯楽作品だと思います。



さて、ここからが本題。

「クローザー」のスピンオフ作品として始まった「メジャー・クライムス」、先日、日本でもシーズン1のDVDレンタルが開始されました。さっそく借りて観始めたのですが、これがなかなか面白い。


「クローザー」の主要キャラや舞台は引き継ぎ、看板となるヒロインをブレンダから、ブレンダの"目の上のたんこぶ"役として存在していた女刑事シャロン・レイダーに変更するという力技。
うまいなあと思ったのが、ヒロインがレイダーに変わった視聴者の戸惑いと、「上司がレイダーに変わった登場人物の戸惑い」をリンクさせていることでしょうか。エピソードを重ねるごとに、徐々にレイダーという存在に慣れて受け入れていくんです、視聴者も登場人物も。

また、レイダーとブレンダとで、犯罪捜査への取り組み方がまったく異なる点も面白いです。

ブレンダはとにかく、「犯人に裁きを受けさせる」という信念がありました。ブレンダたちが扱うのは重大犯罪なので、彼らが有罪となった場合、多くの場合は「死刑」となります。極端なことをいえば、法の裁きのもと彼らを死によって償わせるのがブレンダ。そのためには、規則や法の"抜け穴"をうまく使って犯罪者を追いつめることだって厭いません。

一方でレイダーは、規則や法を遵守。彼女はつねにコストやリスクを考慮します。
たとえば第一級殺人で死刑に処されるべき犯人を捕まえたとして、その犯人を死刑にするために何ヶ月もの裁判を争わねばならないとしたら、彼女は犯人と司法取引して第二級殺人で10年間刑務所に直ちにぶちこむほうを選びます。裁判にかかる莫大なコスト（時間や人件費も含め）を削減でき、別の犯罪捜査に取りかかれるからです。

いずれにおいても犯人は捕まるわけで、見ているほうとしてはスッキリ感を得られることには変わりないのですが、今後ほんとうに凶悪な犯人が登場した場合、レイダーがどのように行動するのか気になります。
本国ではシーズン3の製作が決定しているそうで、なにより。とりあえず、シーズン1の残りをせっせと見ようと思います。


以上、海外ドラマについてグダグダと書き連ねてみました。すみません！